環境配慮活動への取組み

 工業塗装は、 国内外の産業振興により多くの用途分野と消費構造の見直しによって進展を続けております。塗装は持続可能社会のモデル産業として、「塗り替え」という循環プロセスにより生み出す社会貢献度が高く、今後もさらなる科学技術開発によりその存在を広めています。
 
 それとは対照的にいままでも環境へのダメージである「大気汚染」「悪臭」「水質汚濁」「産業廃棄物」など『マイナス公害からの脱皮』と危険物でもある『化学物質のリスク』への対応も求められていて、各プロセスでの改善を進めております。
 
 このように、塗装工場からは地域周辺への環境配慮を行うとともに環境阻害因子の削除に取り組むことにより、その流れは地球環境の不可逆的退化をとどめることにもなります。
 
 産業革命後からの急激な自然破壊は、多くの地球資源を用いての「大量生産·大量消費·大量廃棄」による「成長の限界」に端を発していて、いまや回復と維持が限界となっています。この地球環境の回復を求めて、世界における潮流は、資源エネルギーの見直しと、ものづくりの3R活用の流れによる好影響の強化を循環経済システムとして進められています。
 
 IPCC(気候変動に関する政府間パネル)では、人間活動による『人為的な温暖化』がもはや紛れもない事実であると断定され、さらに疑う余地がない極端現象の複合的に起こるCO2などの累積排出量を制限したハザードによる影響の最小化を注視しています。
 
 またIPCC報告書は、現在の温室効果ガス排出量が非常に少ないシナリオでマイナスとなっても、2035年ごろに地球の平均気温が産業革命前と比べ1.5℃上昇すると予測しています。この自然災害の誘因が、今私たちのいる社会での生活が起因していることから、特に産業分野での抜本的な改革が求められています。
 
 日本工塗連では、SDGs·カーボンニュートラル·VOCを直面する環境改善テーマとし、率先して塗装業界における変革活動を進めています。そのため、塗料の原材料から塗膜化プロセス及び廃棄に至る『LCAシステム』を分析評価して、塗膜の付加価値を高めるとともに地球環境の改善に配慮した省資源·省エネルギー化やコストメリットも活かせる『グリーン.ファクトリー』としての取り組みを進めてまいります。